2012年01月21日

良い犬と。



 おりこうさんなのだ、このそうすけ(犬)は。それだからいつも「良い犬だねえ」と褒められている。まあ、確かにおりこうな良い犬だから、そう言われるのはいっこうに構わない。ただ、その挙句に「なのに、飼い主はバカだねえ」とくる、それもかなりの頻度で。つまり、そうすけ(犬)は良い犬でおりこう、その飼い主であるぼくは悪い人でバカという図式。おりこうとバカが1セットだとバランスが良くてなんとなくニュートラルな感じというわけで、そういう組み合わせになったのか、そのへんは不明。
 そうすけ(犬)は屋内だとその存在感を消してしまうほどおとなしく、戸外に放たれれば犬らしく大いに走り回る。誰かに躾けられた、というより自分なりの理解でそのように振舞うことを善しとして、それでそうしているのだと思う。うむむ、つまりは、あれなんだな、そうそう。そうすけ(犬)を見習わないとならない、そんな飼い主っていうだけのこと。
 犬にも爪の垢ってあるんでしょうかね、ないよな、たぶん。  




 「この犬は良い犬だねえ、お利口だ」とよく言われる。そんなそうすけ(犬)と付き合って3年が過ぎた。くろ犬のコタをぼくの不注意で死なせてしまい、それで火葬でコタの亡骸が灰になるのを待つ間、保健所に亡くなったことの届出をしに行き、そのついでに保護されている犬をみせてもらい、そこで檻に入れられ呆然としていたのがそうすけだった。さすがにコタを亡くしたばかりで、すぐには飼えないとは思ったのだけれど、「処分されるかもしれない」と聞いて、「とりあえず処分する前に一度連絡をください」とぼくの電話番号を伝えたのだった。
 それから3日ほどして保健所から電話があった。「引き取る方がみつからなかったので今日(もしかしたら明日だったかもしれない)処分になりますが、どうしますか」「とりあえず、保健所に行ってその犬と会って飼うかどうか考えます」そんな感じで「考える」と言っておきながら既に飼うことは決めていたのだけれど、それでも亡くなったコタに遠慮があったりもして、また犬を死なせたぼくがまた犬を飼うことについて、心構えができていなかったというか、気持ちの整理をしている最中で、それが「考える」という言葉になったのだと思う。
 「この犬はあまりおすすめしませんね、吠え癖や咬み癖があるので。他の犬との折り合いも付けられないし。躾ができていないから」そう言われても気持ちはかわらず、呆然としたまま怯えていた犬の様子を見て、よりいっそう「この犬と付き合っていきたいなあ」と思ったのだった。それで、家に連れて帰るとその犬の突然の訪問にぼくの家族は驚きそれで喜んでくれた。うかうかしていたら家族の誰かがたちまち「そうすけ」と名付けてしまった。その頃ちょうど「ポニョ」が上映されていた、ということで。くろ犬のコタも連れて来たのはぼくで、ぼく以外の家族の誰かがあっけらかんと名付けたのだけれど、そういうのって案外口惜しいものだったりする。まあ、そんなこととは関係なく、見知らぬ場所に連れてこられたそうすけは来てすぐにすごく臭くて大きいうんちを廊下にした。このときは「先が思いやられるなあ」と、そう思ったりもした。

 本当は「犬と付き合う、ということ」について書こうとしたのだけれど、そうすけとの馴れ初め話になってしまいました。なので「付き合うこと」についてはまたいずれ書きたいと思います。  


2011年11月08日

くろい犬のこと。




もし、なにか一つだけ願いごとが叶うのなら、
ぼくはくろい犬に戻ってきてくれるようにと、
ただそれだけを願う。

以前、ぼくはくろい犬を飼っていた。
白馬村で生まれ、ラブラドール系の雑種だったくろい犬は、
賢くてぼくの言うことを良くきいてくれた。
遠くに投げたボールもちゃんと拾ってきてくれた。
千曲川にボールを投げ入れても泳いで拾ってきた。
「のれ」と言うと素早く車の助手席に乗り、
「うしろ」と言うと即座に後部座席へと移り、
「おりて」でちゃんと車から出て、
それで、尻尾を振りまわして「まて」をした。

その夜は、畑の中の道をぼくとくろい犬の二人きりで歩いた。
畑の中だからリードを外し、それでくろい犬はいつもよりうれしそうだった。
くろい犬は草むらのにおいを好きなだけかいてから走り出した。
本当にうれしそうだった。

でも、くろい犬はしんでしまった。
畑の中の道を通り抜けてきた車にひかれて。

僕が生きてきたなかで、いちばん悲しくつらい思い出です。
くろい犬の思い出。   


2010年06月26日

MYドッグラン。



うちではなくて、知人のお宅。2匹いる犬のために、リードが絡まったりしないようにと、柵を施して自前のドッグランを完成させたというので、そうすけ共々遊びに出掛けてきました。一本一歩杭を打って、下地にはウッドチップを敷いて、なかなか手の込んだもの。中で戯れる犬たちがうれしそうなので、それがなりよりでしょう。ぼくも、近いうちに自前のドッグラン&庭がほしいなあ、と。そう思ったのでした。  




そうすけを描いてみてよ。
と言ってみたら、こんなグラフィックができたようです。実物より悠然としていて、その眼差しは希望にあふれているようで、なんか励まされます。先日、FLAT FILEの方に、一緒に手伝っている小池さん(RIKI-TRIBAL)企画・制作「インスタレーションアートinぱてぃお大門」が初対面だったんですが、その際に「何か出しませんか」と、長野のアーティストグループ展への参加を打診されて…。まあ、その場に居合わせちゃったんで、たまたま声が掛かったというだけなんですが。
アートか、アートね…むむ。いろいろ考え込むのは好きなので、この機会に「アート」について思いを巡らせてみようかと。エコについては、まあ、自分なりに理解がまとまりつつあるし。

あなたにとって、ぼくにとって「アート」っていったい何か。  


2010年01月30日

最近ベッタリ。

 コタツでの転寝ってほんと気持ちいいというか、やめられませんね。で、ぼくが転寝をいつものようにしていると、ソウスケがやってきて添い寝をしてくれることがたまにあります。かわいいことはかわいいのですが、ソウスケの脱毛まみれになってしまうので、それだけが悩みだったり。
 知人が黒いラブラドルの少年を飼い始めました、うまく付き合っていけるといいんですが。しつけとか、遊びとか、散歩とか…。


ソウスケはねえ顔がいいんですよお、ほんと親ばかっていうやつなんだなぼくって。  


2010年01月27日

ソウスケ、家出する。

 ぼくがいけなかったんですよ。出掛けたがりのソウスケを家ん中に押し込めて、それで慌てて自分だけで飛び出したもんだから、玄関のドアがちゃんと閉まっていなかったんです。そしたら、ソウスケはいそいそとひとりで家を出てしまい、それで…。ソウスケの家出に気づいてから、家族総出で探して、そしたら家族のひとりと連絡がつかなくなって、今度は人探し。あくる日、保健所へ行ってみたら、駐車場からもうソウスケの吼える声が聞こえて、それで行ってみたらやっぱりソウスケだった。そんで、ぼくはソウスケのいない一夜にほとんど眠ることができず、夜中ドアを開けては「ソウスケぇ~、帰っておいでぇ~」と、誰もいない庭に向かって叫ぶような有様で。
 まあ、よかったです。今ここに居ますよ、ソウスケ。


写真の本文はほとんど関係ないです、ソウスケは雪遊びがわりと好きなようです。  


2009年12月13日

振り返る。

 ソウスケは長野市の保健所で保護されているイヌだった。すごく臆病で、それで保健所の職員にはベッタリというか、それしか拠りどころがないと知っていたのか、その職員さんだけにすがっていた。迷いイヌ扱いだったので、飼い主が現れるか、里親の申し出があるかで、引き取られるはずだったが、その日まで誰も現れなかった。「引き取り先が決まらないようなら、僕が飼ってみたいと思うんですが…」といって、電話番号を書き残したら、その日がきて、保健所から電話がきた。
 はじめての散歩で、ソウスケはぼくの足にまとわりつき、それで足を踏まれたりした。散歩の経験がなかったのか、そんな感じだった。白くて小さいマルチーズが、中学生くらいの女の子とやってきた。ソウスケはすれ違いざま、いきなり飛びついて噛みつこうとした。「ギャッ」と大きな声を出して女の子はマルチーズを抱き上げ、それで走っていってしまった。ぼくはその後姿に謝った。
 ソウスケは震えていた、僕はその震えるソウスケを抱き上げて怒った。それで、怒りながら噛みついた。それは、虐待だったかもしれない。ソウスケは小便をちびった。

 それから、ソウスケは誰のことも噛まなくなった。けれど、ぼくのやり方は間違っていたと思う。激しく怒ってはいけなかった、噛みついたのも駄目だ。それから、数ヶ月間はぼくが怒った表情をするだけで、ソウスケは小便をちびった。ぼくは、ソウスケにとって小便をちびらすくらい、怖い存在なのか。そう思うと、やっぱり悲しくなった。

 ぼくは怒るのはやめにした。そしたら、ソウスケは幾分元気になった。実のところはよくわからないけど、そう思った。あまりにおとなしくて、ほとんど吼えることもなく、いたずらさえしないソウスケ。イヌを飼うことは、決して難しいことではないけど、お互いの気持ちを交わせるようになるには、まだまだ付き合っていかないと。
 今、ちょうど散歩から帰ってきました。それで、ぼくの横に来てゆったりとしています。本当にかわいいやつなので、これからパン耳をあげます。ソウスケはパンが大好きなので。


  


2009年12月09日

公園はいいね。

 周りに大きな鋳物工場や重機のリース店などがあって、静かではないんだけど、そのおかげで来る人もいないから、ソウスケと遊ぶにはうってつけの公園。それがわりと近所にある。しかも、「イヌ立ち入り厳禁!」などの規制もない、みたい。少なくとも看板は見当たらない。それなので、ぼくは保温ボトルにつめたコーヒーと一冊の本を持ち、ソウスケと度々その公園へ行く。そこで最近読んだのは「インベストメント・ハードラー/為末大」。成長してきた陸上選手としての自分の姿や考え方とお金、特に株式などへの投資について語られた本。そのどちらかにテーマを絞ってほしいような、何か半端な印象が残った。しかし、170センチしかない陸上選手が、世界最高峰のレースで三番をとったのだから、やはり所々に重みのある言葉がある。スポーツはリアルだからこそ、そこには信じられる世界観があるなあ、とも思ったりもした。織田くんほどじゃないが、ぼくも陸上競技を見るのがわりと好きなので。

 で、ソウスケ。最近、左後足の爪を傷めてしまったせいで、トボトボ歩く姿を見るとかわいそうになってしまう。しかし、散歩やお出掛けこそ、ソウスケにとって大好きなお楽しみ。イヌと話せたらなあ、なんて、こういうときは思ったりもします。「どこ痛いの? 大丈夫?」って聞いても、返ってくるのは悲しげな眼差しだけだし。


  


2009年11月17日

雨宿り。

 ソウスケは野外でしか小便もうんこもしない。しないというか、室内でするようにしつけていないだけだけれど。庭に繋いでおいても、ほとんど便をしないようだし。まあ、そんなわけで雨の日も雪の日も一日に数回連れ出さないとならない、うんこのために。しかし、コーギーは短足だから足元がぬかるんでいると、腹下がすごく汚れる。でも、仕方ないな、コーギーなんだから。
 雨のお散歩というのは、こちらも濡れるのであまり気が進まない。だから、あまり遠出せずに近所の神社辺りをぶらぶらと。それで、神社の大きな屋根で雨宿り。これもそのうち雪になるんだろうな。その冬の初雪は、たいてい寝静まった夜中にしんしんと降り積もり、朝起きてどっさり積もっているのを見て驚く…。そんな冬の始まりが、今年もやって来る。雪はわりと好きなんです僕は、雪かきが趣味というくらい。
 しかし、止まないかなこの雨。


  


2009年10月23日

匂いの話。

 さっき、ソースケ(コーギー?)が過呼吸のようなくしゃみを立て続けにして、それで目が覚めてしまった。逆くしゃみというものらしい(違うか?)。鼻を鳴らして強く息を吸い込み、それを連続でやるのでとても苦しそう。まあ、ちょっと鼻先を手で押さえて息を吸い込まないようにすると収まる(過呼吸の対処法に似てるかも)けど。そういや、犬の寝るのはよくない、と言うね。しかし、犬や子どもにばかり「良くないこと」をさせないように制限する、そんな大人にはなりたくないんだ僕はね。というわけで、ソースケは暑いと玄関のフローリングやコンクリートで、寒いと僕の布団の上に来て寝ます。布団の上で寝られると、寝返りが打てず苦しいのです。
 そんなわけで、こんな時刻にブログなどを…。でもって、写真をセレクトしてからタイトルを決定。それで「匂い」。犬って、わけわからんくらい匂いますな。そんなに匂ってどーすんのさって感じ。で、「匂い」にまつわる出来事について。
 僕がまだ都内で暮らしていた頃、友人の一人とシモキタで呑んで、それからキチジョージに行くことになって、中央線に乗り込んだら混んでいたのにある座席の周辺だけ空いていた。そこにはみずぼらしいおばあさんが座っていて、その真横に友人、でその横に僕が座った。数秒後、わけのわからない匂いに耐え切れず席を立った僕。そのおばあさんの回りだけ空いている理由が分かった。しかし、僕の友人はそのままキチジョージまで、そのおばあさんの横に座り続けた。下車後、「良く我慢できるな、あの匂い」と僕が言うと、「オマエじゃ無理だと思ったよ」と返した友人。「何で、我慢して座り続けなきゃならないんだよ」と言えば、「何の匂いか嗅ぎ分けようと思ったから」と応え、それで「何の匂いだった」と聞くと、「身体腐ってるんじゃねえかな」と…。だからっていうわけじゃないが、僕はにおいを嗅ぎ分ける気にはなれないんだよ。しかし、ソースケは…。


  


2009年10月19日

トーゼンですな。

 この手の看板、あちこちで見掛けますな。しかし、当然といえばトーゼン、少々大げさだけど、飼い主の義務みたいなもん、というか、まあマナーといった方が…。しかしね、僕らが子どもの頃は毎日誰かがうんこ踏んでいたよね。うんこ踏んじゃったら、靴底を一生懸命に擦り付けたりして、とるのに必死。犬のうんこなんか、そこいら中にコロコロしていたし。僕も30回は踏んづけてんだろうな。まあ、ヒトのうんこ踏んだとしたら、そのショックは犬以上だしね。ああ、よかった犬のうんこで…、と自分を慰めてみたり。しかし、そんなことしか書くことないのかよ、このブログ(と自らを責める僕でした)。でもね「犬のフン、禁止」っていうのは、どういうことなのだろう? ネコなら良いのか、ヒトだったら? っていうより「うんこ禁止」って、むむむ…。  


2009年10月14日

小春日和。

 こういう陽気がいちばん好きなんだよなあ。そう、インディアンサマーともいう小春日和(違うかな)。陽の光が暖かで、それが感じられる季節。じっとしているだけで脂汗かく夏は苦手で、どちらかといえば冬の方が…。暖かさ、温さを感じる幸せというか。だから、今頃がしっくりくるんです、秋が冬に変わるこの季節。と言いながら、未だにサンダル履いたりもしていますが。ソースケも暑いのは苦手みたいです、すぐ夏バテするし。


  


2009年10月07日

長野の公園。

 長野の公園の多くは「イヌ立ち入り禁止」だったりする。とても残念である。つい先日も、友人(2頭飼い)とその話になって、「市長選のマニュフェストなんかで『長野市中の公園をイヌに開放します!』というのがあれば、絶対投票しちゃうんだけどな」とか言ってみたり。まあ、僕のようなイヌ好きがいるように、イヌ嫌いの人もいるわけだし、飼い主がウンコを放置したりのマナー違反のために、開放できないという事情もあるんでしょう。若里公園など、県営の公園は許してくれているし、飯綱や小布施には無料で利用できるドッグランもある。公園によっては、市が管理するところだってイヌOKのところはあるし。というわけで、ゼイタク言ったらきりがないので、現状でも特に不満はありません。しかし、イヌが入れない公園というのは、なんか違和感感じる、というか…。イヌ好きの皆さん、マナー向上に努めましょう。いつか、きっとあの公園の芝生もイヌと一緒に入れるようになる、近々ぜひそうなるように。


ソースケ、わりと元気良く走ってます。  


2009年10月07日

よっ、兄弟!?

 さてさて、僕の相棒というか、なんとなくいつも一緒にいるソースケのことである。ソースケは、一年前ほど前に僕のとこにやってきた。その前は、迷子犬で保健所が預かっていた。しかし、元々の飼い主さんも、新しい飼い主さんも見つからなかったので、僕のとこに来ることになった。
 で、ナガブロ(そのまま変換すると「長風呂」になっちゃうね、いやいや、こちらは「ナガプロ」でしたっけ)初ブログに、これまたお初のコメントを頂いてしまったんだけど、そちらの方の愛犬がまたうちのソースケにそっくりでびっくり! もしかしたら兄弟かも…、一度あってみたいような…。お便りでも出してみようかな、うーむ。


ピントが芝生、つまり後ピン写真、ソースケがボケちゃってるよ。