2011年12月14日
父の死。
ぼくの父が死んだのは4年前の今頃だった。長野ロキシーで上映中の「エンディングノート」を観て、まずはそのときのことを思い出した。この映画とは似ているところもあったし、ずいぶん違うところもあった。それなので、亡くなったときの父のことを少し思い出した、というだけなのだけれど。
毎年定期的に健康診断を受けていながら、癌であることがわかったときはすでに手が付けられないという、そんな末期の状態だった。そこから、このストーリーは始まるのだけれど、そんな自分の悲観的な状況を知った父は死に至るまでの段取りを家族や他人に任せたりせず、淡々と残務処理をこなす定年間近のサラリーマンのように振舞って、そして着実に自分の死へと歩を進めていく。その模様を撮り続け、そこから切り取ったシーンをつないだこのドキュメンタリー映画には、最終的に自分の死や家族の死に直面して、それを受け入れることとなった人たちの、心の動きが見え隠れしている。そこから、家族とは、夫婦とは何かということも伝わってくる…、なんて言ってしまうと、いささか安直になってしまうけれど、身近な人が死を迎えることになり、そして、身近な人の大切さにやっと気付く、というか…(まだ上映中なので、このくらいにしておきます)。
自分の死、そして大切な人の死、それとどう向き合っていくか。いつもの散歩でそうすけ(犬)と一緒に歩きながら、そんなことを考えてみたいなあと、そう思ったのでした。
12月23日まで上映中(だそうです)「エンディングノート」http://www.naganoaioiza.com/article/14124268.html
Posted by sousuke at 17:34│Comments(0)
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