お楽しみはこれからさ。

sousuke

2012年03月14日 17:18




 ぼくは、これまで飲み屋の真似事のようなことを2度やってみたけれど、経営的には2度ともうまくいかなかった。というのは、商売としてそれをしようとしたわけではなく、ぼくにとって都合よく飲めるスペースがほしいというだけで飲み屋の真似事をしたから。失敗の理由はわりと明らか。それで、これから暖かくなったらまたそんなスペースを開こうと思っている。失敗は成功の轍であり、三度目の正直という言葉もあるしね。
 長野西町という場所に編集室を構えて、そこには小さなガレージや井戸のある中庭もあったりする。寒い冬はともかく、春夏秋であればけっこう心地よく過ごせそうだと思う。ガレージには古くて相当くたびれた木製の作業台があり、それこそビールや冷酒が似合いそうな佇まい。酔って座ると転がり落ちそうな椅子もいくつか用意した。音楽はまあ、そのうち誰かがターンテーブルを持ってくるだろう。自作のアンプも持ち込まれるに違いない、近藤さんのところにはテルミンがあるといっていたな。面倒なときは、PCに任せておけば良い。音楽が無くたってぼくは飲めるけれど、音楽がほしい人は各自で用意すれば良い。同様に飲みたいものも各自で用意していただこう。ぼくは自分で飲みたいものしない用意しないよ、暑い期間だけはドラフトのサーバーを置いておきたいけど、そうすると仕事もそっちのけになりそうだからやめておく。生ビールが飲みたいのなら、この周辺にいくらでも飲ませてくれる店はある。
 10年ぐらい前に閉じた権堂のすみれ堂というバーは、けっきょく他人まかせにしてしまい、ぼくは、ぼくの店の周りをぐるぐる飲み歩いただけだった。なので、今度こそぼくは、ぼくのために酒場をやる、それを貫こうと思う。自分が飲むための自分の飲み場。まあ、誰かが来たって良いさ。話があるなら話しても良いし、誰かの気配を感じながら独りで飲みたいのならそれはそれで良い。大勢で大騒ぎするのはなしだよ、正直いうとそういうのはあまり好きじゃない。ぶつぶつ独り言をいうか、その独り言が届くくらいの範囲に誰かが寄り添ってくれるか、それくらいがちょうど良い。
 近々、1000人単位の飲み会があるそうだけど、街の活性化を酒飲みの酔っ払いに任せて良いのでしょうかね。ぼくなら気の置けない数人の友人知人と、付かず離れずの距離感で酌み交わしたり、手酌で飲んだりするな。1000人もの飲み仲間は要らない、多すぎるよ。
 さて、それがいつ頃オープンするのははまったくの未定ですが、そのうちあそこのガレージの扉が開いて、犬一匹とひと一人が何かをはじめます。そういわけで、そのときはよろしく。

 この写真の人物は必ずそこに現れて、これほど以上の大きな笑顔で酔っ払ってくれるでしょう。それがいちばんの楽しみだったりして。

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